展示会場に入ると、昭和30年代からの特撮もののモックアップやら、デザイン画やら、怪獣のスーツやら、小物やら色々が山盛り。
宇宙大戦争、轟天号、マイティジャックあたりは古過ぎて俺も後追いの作品ばかりだが、数少ない残された撮影用の実物に激萌え。
ゴジラ、ガメラ、ウルトラマン、トリプルファイター(!)、ライオン丸、ミラーマンにシルバー仮面。
オリジナル放送を見ていた特撮ヒーローのマスクが、懐かし過ぎて涙ちょちょぎれる。
ウルトラ方面の飛びもの(ウルトラホーク1号とか、マットジャイロとか)のモックアップが素晴らしすぎる件。
さらにはこの手の特撮のお約束、ぶっ壊れる町並みの実物模型。
細かくリアルに作れば作るほど、実際の風景を撮影するより本物っぽく見えてくる不思議。
そしてエヴァの監督である庵野の原点という、風の谷のナウシカの巨神兵が主役の9分間の特撮短編映画、「巨神兵東京に現る」を観る。
3DCG禁止という制約をあえて課し、全てを実写の特撮のみで制作されたこの映画、スゴ過ぎます。
基本はブルーバックの合成だが、現代のハイテク技術や材料を駆使して、あらゆるアナログな手法を用いて撮影されている。
そのアナログな技を、大の大人がマジになって駆使しまくりの、新たなアイデアを盛り込みの、合成しまくりので、それはそれは最高なのである。
全編でナレーションをしているのが、林原めぐみ(綾波レイの声の人)であると言うのが、更に俺的萌えポイント。
ぜひ観に行って欲しい。
映画はかなりエヴァっぽいが(観れば解るw)、特撮の実写としては素晴らしい出来。
映画の後は映画の撮影裏話が盛りだくさん。
先述の映画を作る際のハイテクを駆使したアナログ手法が詳しく解説され、
「おお、あのシーンはこうやって撮影されたのか!」
というのが解るようになっている。
このプロダクションノート的映像も必見である。
最後にミニチュアの実際の撮影に使われた町並みを再現したコーナーがあるのだが、これがまた圧巻。
というか、ケンチク者的によく作ったなこれ!というハイクオリティーな模型群に圧倒される事必須。
しかも撮影可!
カメラ必須!
おっさん達(俺含む)撮影しまくり!
道路の向こうに破壊された東京タワー!
町並み越しの傾いた東京タワー!
手前の町並みの模型が凄すぎる件。
破壊された東京タワーの足下のビル群もまた凄し!
西荻窪駅のリアルな事!
ホントの西荻駅前みたいだ。
6畳間の内部の細かさ!
その窓の向こうに見えるパースペクティブを計算し尽くした町の広がり具合!
巨神兵の頭!
映画の中では、こいつが火を噴き、街を焼き付くし、キノコ雲をバックに吠える!
特撮好きは図録も購入必須なのである!
巨神兵クリアファイルも買うのだ!
てことで、東京都現代美術館で開催中の「館長 庵野秀明 特撮博物館 ミニチュアで見る昭和平成の技」展、見に行くべし!
ただし、俺が行ったのは夏休み前のド平日の朝イチ!
この先は平日でもちょっと、これだけ人の居ないジオラマの絵は撮れない事を覚悟で。
ましてや、土日はまあ満足に観れない事も覚悟で。
チケットはあらかじめローソンかセブンイレブンで購入してから行くこと。
ああ、いいタイミングで行った。
良かった良かったw