ケンチク者

一応建築家、kisshのお気楽極楽おマヌケ話と時々マジメな諸考察&
木彫りのテディベア“アルダー”のワガママ大冒険&
スーパー裏から脱走した段ボールの叙情派仲良し日記。
おいしいもののブログじゃないハズなんだけどなあ。
おかしいなぁ、ドコで間違ったんだろう。
またの名を“バーグの達人”&“甘味処の達人”という。
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「津波と街と建築」と言う本が出ました。



本が出ました。

「津波と街と建築」と言うタイトルで、テツアドー出版からの出版
です。
オールカラーで3885円。
私を含む、JASO耐震総合安全機構の特別委員会の編著による、津波被災地調査の集大成です。
Amazonでも買えます

今まで出た津波関連書籍と大きく違うのは、街ごとにまとめて、か
つ、建物ごとに被災状況を克明に記録している点にあります。
どの街で、どんな建物が、どのような津波により、どのような被害
を受けたのか、が記されている書籍は、多分この本だけです。

合わせて耐津波基準建物の提案、避難の提言、リアス式海岸津波に
対する提言、平野部津波に対する提言等の提言もまとめています。

街のまとめの南三陸町と、避難の提言部分を俺が書いています。
他、それぞれの街での個々の建物もいくつか書いています。

ご興味のおありの方は、ちょいと高いですが、ご一読いただければ幸いです。
全ては、来るべき首都直下地震、東海・東南海・南海地震に対する備えのための参考とし
てお読みいたくために書いたようなものです。

損はさせませんので、ぜひ。
よろしくお願いします。

http://www.amazon.co.jp/%E6%B4%A5%E6%B3%A2%E3%81%A8%E8%A1%97%E3%81%A8%E5%BB%BA%E7%AF%89-3-11%E5%B9%B3%E6%88%90%E6%B4%A5%E6%B3%A2-%E8%A2%AB%E5%AE%B3%E8%A8%98%E9%8C%B2%E3%81%A8%E6%8F%90%E8%A8%80/dp/490347643X/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1331995971&sr=8-1
| kissh | 建築 | 00:07 | comments(0) | trackbacks(0) |
東北 津波被災地のその後調査
 
5月に引き続き再度東北の津波被災エリアへ、被災建物がその後どうなっているか、現状の調査に行ってきた。
報道などではかなり復興した様子が伺えたが実際はどうなのか、最も気になるのはまだまだ使用可能であると思われた建物がその後どうなったか、ガレキや大破した車などはどうなったのか、である。

現実はあまりにも進みが遅いように思われた。
明らかに当時と違うのは、町に散らばっていたガレキの量と、建って残っていた建物の数。
ガレキは撤去され集められて、大きな海沿いの公園などに山積みされ10mもの高さになっていた。
車も一所に集められ積み上げられている。
外壁が流失し骨だけになった鉄骨造の建物、古い鉄筋コンクリート造で内部が壊滅的な被害を受けた建物、かなりの数が取り壊され無くなっていた。
俺が前回5月に調査した建物も無くなっているものが多数あった。

南三陸町では、大規模な地盤沈下と津波による洗掘により、基礎が露出していた建物の廻りが、ガレキなどで埋め立てられ、地面になっていた事が最も衝撃だった。
これで後は建物の中を全てキレイにして、設備類を改修すれば元通り住めるようになる。
問題は、それだけの被害を受けた建物に、次に何か大きな地震などがあって津波がまた襲来したらまた同じことになる、ということを承知でも住む人が居るのかどうかだ。
津波被害を受けた建物の復旧は可能だが、その辺の住む側の心理的な問題は付きまとうことになるだろう。
それでも構造躯体が全く被害を受けていない、鉄筋コンクリート造の建物を取り壊して更地にし、もう一度建てるのか、それとも広場にでもするのか、土地の所有者の問題と、建築制限のかかった地域と、新たにより安全な津波避難ビルなどを造りたい行政と、様々な思惑と権利とが複雑に絡み合って、どうにも色々とややこしいことになっているように思う。

ガレキにしても、何処にどう処分するのか、地盤沈下して海中に没したところを埋め立てるのに使うのも有効に思うが、ガレキが十分に密な地盤になり、建物を建てられるようになるには、多少時間がかかるようにも思うし、焼却するにしても木片と鉄などの金属類とプラスチックや樹脂製品などの分別も必要だが、その手間たるや相当なものに思えるし、当然現地だけでは処理しきれないので、東京へ輸送して処分、と言うことになったのだろうし。
いずれにせよ、完全に町が元通りになるには、まだまだ時間が必要だ、と言う事だ。

また今回訪れて思ったのは町によって、また町の中でも進み具合があまりにも違う事だ。
気仙沼ではまだほとんど5月時点のままの地区もあれば、魚市場は復興して漁船が着き荷揚げされていると町の中でも様相は様々だ。

すっかり津波の被害の現状が報道されなくなってきてるけど、現実はまだまだ先の長い話になる事だけは間違いないし、それには当然金もかかる訳だ。
某電力会社の例のアレの話しも合わさって、よりややこしいことになっている事もまた事実だし、ホントに先が見えない。

俺たち建築家にはナニが出来て、ナニをどうすればいいのか、ホントに真剣に考えなきゃいけないんだと思う。
大御所の人たちが、ロクに被災地も見ずに訳の分からん夢物語を描いたり、口だけでものを言ったりしてるが、どうにもピント外れな感じを受ける事も多々ある。

そんな中でも夕陽はきれい。
南三陸町に沈む秋の夕陽。
大破した車の向こうに日が沈む。


志津川湾の向かいの山のむこうに日が沈む。
海は平穏で波に夕陽がきらめく。


ちなみに放射線量は0.08マイクロシーベルトくらいでした。

復興を願って。
kissh
| kissh | 建築 | 12:32 | comments(0) | trackbacks(0) |
被災地の調査中です
 
久しぶりのブログです。
現在、耐震総合安全機構のメンバーと、東北の被災地に非木造建物の津波被害の状況調査に来ています。
昨日は石巻と女川を廻りました。
あまりの状況に呆然としている、と言うのが実際のところです。
なんというか、もうどうしたらいいのコレ?と言うレベルで。
建築がどうこう、調査したからどうなる、って話じゃないなあと思ったり。

でもそんな中でも夕陽はいつでも美しい。
瓦礫と地盤沈下して海水の引かない道路の向こうに夕陽が沈む。
粉塵でモヤがかかったみたいになってるけど、それが現地。


被害の実際などは追ってまた。
今日も調査は続きます。
| kissh | 建築 | 06:31 | comments(0) | trackbacks(0) |
地震に対して建築家はナニが出来るのか
JUGEMテーマ:2011 地震(東北地方太平洋沖地震) 

東北地方太平洋沖地震が起きた。
今現在、死傷者が1万を超え(宮城県だけで死者1万を超えるとの報道が今テロップで流れている)、マグニチュードは9.0で国内最大どころか、世界でも有数の超巨大地震と言う未曾有の事態になっている。
刻々と流れるテレビでの被害状況に騒然とするばかり。
特に津波のライヴ中継の恐ろしさは半端でなく、というか、津波被害というのはこれほどまでに恐ろしいのかと思い知った次第。
被災された地方の皆さんの無事と早期の復興を祈ります。

その時、俺は事務所(東京都練馬区の木造二階建て)にいたんだが、グラッと大きな横揺れ(感覚として水平方向への揺れで縦揺れではなかった)が起きて、これは想定されている首都直下地震ではない、ということはすぐ分かり、もしや三陸の本震では?と思ったらその通りであった。
時間にして数分は続いた揺れは、いわゆる長周期震動系の揺れで、事務所の本棚から本がどさどさと落ち、積んであったデータCDやファイルなども雪崩のごとく床に散乱した。
携帯の緊急地震速報は全く入っておらず機能していなかった。
役に立たん。
親族は幸いにして割と早い段階で無事の確認が出来た。
電車が動いていないので、俺自身は当日中に横浜の家に帰ることを諦め、事務所に泊まることにした。

今、俺をはじめとする仲間の建築家はJASO(NPO法人耐震総合安全機構)という組織で、集合住宅の耐震診断〜耐震改修という仕事を多くしている。
他にも、新宿区の木造住宅等耐震診断登録員(23区共通で有効なため新宿区で講習を受けているが都内であればどこでも診断可能)もやっている。
このような形で住宅の耐震化を進める仕事をしているが、あの津波の映像を見るとどれだけ耐震改修をしても木造住宅の場合はほぼ無意味になってしまうように思えてしまう。
鉄筋コンクリート製の集合住宅であれば倒れることはないだろうが、波が建物の中を通過したら中は全滅だ。
津波に対して建築はあまりに無力だ。
地震には震度7であっても少なくともそれによって建物が壊れることによる死傷者を出さない様にする、という建築基準法(ちなみに法規では震度7とは書かれていない。数百年に一度の巨大地震に対して倒壊または崩壊しない、と記載されている)に書かれた理念に則ったことは調査と改修により可能であると思う。
奇しくも震災の中継映像の中で耐震補強されたビルや病院などが、津波の被害を受けても建ち続け、屋上で助けを求める人たちを映し出していたことから、耐震補強の効果が確認できたことは不幸中の幸いだ。
しかし、建築基準法には対津波強度と言うことに関しては、基本的に何の記載もないのだ。
この状況を見て、建築家にはナニが出来るのか、これからどのような家作りをすれば良いのか、どのような法規にすることが正しいのか、そんなことを考えるときが来たのかな、と思う。

東京都では、緊急輸送度悪露沿道建物の耐震診断を義務化するそうだ。
耐震診断して耐震改修するまでは様々なプロセスがあって大変なのだが、出来る限りのことをしたい。

俺自身は被災建築物応急危険度判定員の講習も、被災度区分判定員の講習も受けているので、要請があればいつでも現地でボランティア活動(被災建築物応急危険度判定員は完全なボランティアなのだ)を行うことが出来る。
日本建築家協会からの要請があって、どこに行けと言う指示がない限り何も出来ないのが実情だ。
ただ現地に行って「被災建築物応急危険度判定員でございますが判定員の御用はありますか?」という訳にはいかないのだ。
それじゃただのバカだ。

そして今後は被災地の復興のために出来ることをやるだけだ。
調査に現地へ行くことになるかもしれない。

最後にもう一度。
被災された地方の皆さんの無事と早期の復興を祈ります。
心よりお見舞いを申し上げます。
| kissh | 建築 | 17:05 | comments(0) | trackbacks(0) |
東京都緊急輸送道路沿道建築物の耐震化施策へのパブリックコメント
いたって真面目でエラく長いことを書きます。

東京都が最近発表した「緊急輸送道路沿道建築物の耐震化促進に向けた新たな規則誘導策の基本的な考え方(案)」
に関してのパブリックコメントを募集していたので、都内各区での耐震診断を手がけているものの一人として、気になっている点、問題であると考えている点などをツラツラと書き連ねてみた。

この新たな都の方針は極めて珍しい条例案で、都が指定する緊急輸送道路沿道のマンションに対し、耐震診断を義務付けその費用をほぼ全て都が負担しよう、というもので罰則規定まであるのだ。

しかしこの条例案、どうにもマンションの実態を把握していない、机上の理論にしか思えない箇所が多く、納得いかないことこの上ない。
ということで、パブリックコメントとして思うことを書き、都に送った次第だ。
もちろん締め切り前に(締め切りは昨年の1221日でした)だよw

長いので続きを読む方は覚悟してどうぞw
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| kissh | 建築 | 23:08 | comments(0) | trackbacks(0) |
京浜工業地帯夜景ツアー 工場萌えの夜
JUGEMテーマ:建築

ケンチク者であればやはり押さえておかねばなるまい、はとバスの工場夜景ツアーw 

発売と同時に売り切れになっちゃう人気ツアー、2ヶ月も前から予約して夜景撮影の試し打ちまでしてこの日に備えたこの俺。
東京駅発4時半、川崎で焼肉食って、工場見て回ると言うオイシいコースなのである。
早速レッツゴーなのである。

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| kissh | 建築 | 00:20 | comments(0) | trackbacks(0) |
鎌倉 旧華頂宮邸 近代建築のマニアック編
JUGEMテーマ:建築
 
近代建築の楽しみ方のひとつは、ひとつ前のエントリに書いたように全体を見る事であるが、もっとマクロな目で細かな部分を見る事もまた楽しみなのである。
旧華頂宮邸においても色んなところの細かな意匠を堪能できるのでそれらを一気に紹介してみよう。

この手の幾何学模様形態のステンドグラスなんてのも定番。
旧華頂宮邸では派手な絵柄のものではなく、シンプルな幾何学模様で色味も抑えめなステンドグラスがいくつもあった。

これは玄関にあったもの。
シンプルだが上品でよろしい。

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| kissh | 建築 | 23:51 | comments(0) | trackbacks(0) |
鎌倉 旧華頂宮邸 近代建築の名作
JUGEMテーマ:建築
 
鎌倉に元宮様の別荘だった近代建築がある。
年に二回、春と秋のそれぞれ二日間だけ限定公開されているのを見てきたよ。
旧華頂宮邸がそれである。
門からして立派なのである。


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| kissh | 建築 | 23:45 | comments(0) | trackbacks(0) |
伊東豊雄設計の「座・高円寺」はどうなのか
JUGEMテーマ:建築
 
中央線沿線でちょっと仕事があって、その帰りに高円寺に立ち寄った。
伊東豊雄の近作「座・高円寺」という劇場が出来たからちょっと見てこようと言うことだ。

高円寺駅北口を出て、中野方面に線路沿いを歩くと3分ほどで到着。
環七のすぐ手前、電車からもよく見えるところにある。

これが通りに面した外観。
豊雄さんお得意の丸窓。
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| kissh | 建築 | 00:18 | comments(2) | trackbacks(0) |
谷根千散策日記 後編
JUGEMテーマ:建築
 
続きです。

へびみちを抜け、谷中銀座商店街(観光地すぎてツマランので省略/笑)を通過し、“夕焼けだんだん”という有名な階段(夕陽出てないし曇ってて富士山も見えないしで省略/笑)を上り、再び根津方面に戻るべく裏通りに入り込む。

この界隈、谷中の上の方は基本的に寺町である。
寺と墓地が大半を占めているのだが、合間合間にぽつぽつと古民家が潜んでいるので侮れない。
その一つがこれ。

旧蒲生住宅という。
正面入口の引き戸は新しいが、上框の大梁は高さ三尺五寸、奥行き六寸、間口二間半の杉材の大物。
屋根も凝っていて二重の化粧垂木で、下段が三寸角、上段が一寸五分。
妻面上部に見える桁上には化粧束立て現しで漆喰塗りだが、その桁と束もデザインされて格子状に仕上げてある。
江戸期の細かな町割に合わせた間口二間半、奥行きが鰻の寝床で、切り妻屋根で二階が下屋より三尺ほどセットバックされている、古い商家の典型のような住宅建築である。
よい建物だ。
現在は「谷中学校」という町の再生等の活動をしているNPOの活動拠点となっているらしい。
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| kissh | 建築 | 00:04 | comments(4) | trackbacks(0) |
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